サラーム通信20100615
鶏肉とシトロンコンフィーとオリーブのタジン
蒸し暑い週末が終わり、梅雨が始まったような雨の陽気いかがお過ごしでしょうか。
僕のほうでは先週土曜日には経堂の我が家サラームバワンにて、第3回目のイベント「U-zhaanのティンタール強化合宿」を開催しました。友人のタブラ奏者U-zhaanが講師となり、インド古典音楽の基本的なリズム「ティンタール(16拍子)」の数え方をインド古典音楽初心者にみっちりとたたき込むという特殊講座です。遅い曲から速い曲まで、どんなテンポでも16拍子は16拍子。基本的なパターンを覚えれば、リズムが数えられるようになるし、一旦リズムが数えられるようになれば、演奏家達が演奏していることを一層深く楽しめるようになると。非常にためになる講義でした。
サラームバワンには冷房がないため、二台の扇風機をフル稼働したのですが、さすがに15人も人が集まると暑い! 参加いただいた方にはご不自由させましたが、全員が講義の内容を楽しんで戴けたようで何よりでした。終了後は残った面々で経堂のカレー銘店ガラムマサラで打ち上げとなりました。
そして昨日の日曜は歳の離れた従姉妹の結婚式。目黒雅叙園なんてストロングスタイルヘビー級な式場で、新郎新婦の会社の上司の挨拶あり、同僚達のコントあり、ギター弾き語りありの王道スタイルの結婚式披露宴を十数年ぶりに楽しみました。新郎新婦は消防団員とスポーツクラブのインストラクターなので、友人達は全員体育会系。普段僕の周りにいる人達と全然違う世界で新鮮でした。二次会とかスゴイ量の酒が消費されたんだろうな。
週末らしい週末を過ごしたので、今週も仕事を頑張りますよ~!
というわけでサラームが出演するイベントや番組の情報です。
6.19 Dakini Nights
今週土曜の夜は友人のDJ Gio(Makyo)がもう13年も続けている老舗エキゾ音楽パーティーDakini NightsにサラームがDJ初出演します。GIOとはGrassrootsでいつも一緒にDJをしているのですが、今回は青山CAYです。ババズーラとのヨーロッパツアーを終えて、帰国したばかりのベリーダンサーNourahも踊ります。
Dakini Nights ダキニの夜 Vol. 19 : Neo-Exotica (dancefloor version)
EATS and MEETS Cay/B1F
Tokyo's one & only ethno-techno future-tribal mystic-exotic party.
open/start 21:00
前売り券¥3,500 当日券¥4,000
【Live】Makyo (Hindustani dub)
Drumspyder (desert grooves)
Morning Raga (Jimi Miyashita & J.Tateiwa)
【Djs】Drumpspyder (from SF) Gio Salam海上
【Skydancers】Mishaal, Hayati, Nourah, Nadiah
【Vjs】Interstella
【Live Painting】SAORI'an
主催・お問合せ先:ダキニレコード tel.03-3948-1662
6.18, 25 Fri.17:00 NHK BS1「アジアクロスロード エキゾ音楽紀行」
NHK BS1「アジアクロスロード」の新コーナー「アジア エキゾ音楽紀行」にサラームが出演し、三週にわたってトルコ音楽を紹介します。先週の金曜 第一回目の11日はトルコをテーマにポップ音楽のMVを紹介しました。今週は東京のトルコ民俗音楽の演奏家宅を訪ねて、25日はイスタンブールの音楽スポット案内です。ご一緒いただいたのはとてもキュートなアナウンサー吉井歌奈子さん。NHK BS1「アジアクロスロード エキゾ音楽紀行」は18日、25日の午後5時過ぎからです。
7.4 Sun 会津エンジン05
そして来月頭には福島県会津若松市 会津大学で行われる会津全文化祭「会津エンジン05」に講師として参加します。実は今月頭にも会津若松のCafe Savaiに呼ばれてDJで行ってきたばかりなので、二ヶ月連続の会津出張です。今回はDJではなく講師としての登場です。何を話すかって? もちろん和光大学ぱいでいあで毎週行っている「ワールド音楽入門」講座のダイジェスト版です。僕が現地撮影してきたインド、トルコなどの音楽を映像を流しながら、世界の音楽を楽しんでもらおうという講義です。会津エンジンは今回が5回目で、一日で約40講座が開講されます。僕の講座だけでなく、1000円の参加費で一日中講座を楽しめるので、是非よろしくお願いします。
サラーム海上の「ワールド音楽入門」講座@会津エンジン05
7.9 Fri 下北沢MORE World Peace feat. OMFO(Our Man From Odessa)
そして、7月上旬にはL?K?Oと一緒に始めた下北沢MOREでのパーティー第3回目。なんとスペシャルなゲストとして、アムステルダムから僕の友人OMFO(Our Man From Odessa)が登場します。OMFOは映画「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」のテーマ曲などを作っているウクライナ人のエレクト(ーン)ロニカ音楽家German Popovのユニット。アゼルバイジャンやタジキスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなどに赴き、民族音楽を習得し、それをスットぼけたラウンジ系エレクトロニカ・サウンドで仕上げた妙ちくりんなアニキです。今回は日本初公演ということでスペシャルなDJ+笛セットで登場します。DJやりながら「ピーヒャララ~♪」と牧童の笛を吹くダサクールなライヴは必見ですよ~!
7.9 (Fri) 下北沢MORE
Start 23:00 / 1,000yen
-DJ-● L?K?O ● サラーム海上
-GUEST DJ-● OMFO (Our Man From Odessa)
-BELLY DANCE-● Tanishq
その他、OMFOはサラームバワンのイベントにも出演し、秘蔵の中央アジア映像をたっぷり見せてくれることになっています。「サラームバワン004 OMFO 中央アジア辺境秘儀音楽 注目すべき音との出会い」の情報は次回の通信でお知らせします。
鶏肉とシトロン・コンフィーとオリーブのタジン
さて、今回は我が家で漬け込んだレモンの塩漬け「シトロン・コンフィー」を使ったタジンを紹介します。以前から直径20cmほどの小振りのタジン鍋を持っていたのですが、最大で二人分くらいの具材しか詰められないので、一回り大きいのが欲しいなあと思って、「誰かエミール・アンリのタジン鍋25cmのを引越祝いにくれないかなあ」とtwitterで書いたところ、本当に友人が引越祝いに持ってきてくれたんです! ラッキー!
早速使ってみると、これは万能の調理器具ですね! 構造上、底が浅いのでどうしても吹きこぼれるし、焦げつくのですが、それを差し置いても火の通り方が尋常じゃない。土鍋と圧力鍋の中間のように、鶏肉やジャガイモがホロホロになります! 一家に一台エミール・アンリ! ちなみにその後、「25cmよりも大きい32cmのエミール・アンリが欲しくなった」とtweetしたところ、僕の講座の受講生達が「私達にもタジンを食わせろ!」と今度は32cmの超大型タジン鍋をプレゼントしてくれました。こちらは8人分の料理を作れそうです。「twitterで人生が変わった人」なんて話を聞きますが、僕はtwitterで料理の幅が広がりました。ありがとう皆さん!
前置きが長くなりましたが、モロッコでは定番の鶏肉とシトロン・コンフィーとオリーヴのタジンです。
シトロン・コンフィーはこれまではモロッコに行った時や行ってきた友人に買って来てもらっていたのですが、自宅で簡単に作れました。国産のワックス処理されていないレモンに縦四本の深い切り込みを入れ、内側にたっぷりの粗塩をすり込んだ後、熱湯消毒したガラス瓶にレモンを入れ、レモンが完全に埋まるまで塩を注ぎ、フタをしてそのまま三週間以上置けば出来上がりです。作っておくとモロッコ料理のレパートリーがグンと広がりますので是非どうぞ。
鶏肉とシトロン・コンフィーとオリーブのタジン
材料:4人分
- 骨付き鶏モモ肉またはドラムスティック:700gまたは8本:食べやすい大きさに切っておく
- 緑オリーブ(種入り):16個
- 玉ねぎ:中一個:縦薄切り
- にんにく:一個:みじん切り
- 黄または赤ピーマン:大1個
- ジャガイモ(メークイン):中2個:皮を剥き、縦に1/8に切る。
- シトロン・コンフィー:一個:縦に1/8に切る
- トマト:大1個:皮を剥いてざく切り
- 香菜:一房(適宜):粗みじん切り
- オリーブオイル:大さじ4
- クミンパウダーまたはコリアンダーパウダーどちらか一つ:小さじ1
- ジンジャーパウダー:小さじ1/2
- サフラン:ひとつまみ:大さじ2のぬるま湯に漬けて戻しておく
- 塩:少々
- 黒胡椒:適宜
作り方
- タジン鍋を中の弱火にかけ、温まってきたら、オリーブオイルを注ぎ、オイルが温まったら、ニンニクを加え、軽く香りを移す。
- 鶏肉を皮を下にして加え、肉に軽く焼き色が付いたら裏返し、クミンパウダーまたはコリアンダーパウダー、ジンジャーパウダー、ほんの少々の塩胡椒で控えめに味付ける。
- 一旦鶏肉を取り出し、鍋に玉ねぎを加え、軽くしんなりするまで炒める。
- 玉ねぎの上に鶏肉を放射状に並べ、その間に黄ピーマン、ジャガイモ、シトロンコンフィーも放射状に並べ、隙間にトマトを散らす。
- サフランを漬けておいたぬるま湯を回しかけ、香菜を散らし、タジン鍋のフタを被せる。
- 中の弱火で30分煮る。途中吹きこぼれてきたら、フタをずらし、水分を逃がす。焦げ付かないよう、時々フタをしたまま鍋を揺すぶる。
- ジャガイモにすっと箸が通るほど煮えたら出来上がり。
シトロン・コンフィーとオリーブの塩気が強いので、塩はほとんど要りません。クミンパウダーを入れると一気にモロッコ料理らしい強烈な味になるのですが、この料理ではクミンを使わずにその代わりにコリアンダーパウダーで香りを付けても美味しいです。
エミール・アンリのタジン鍋はル・クルーゼのココットロンド鍋以上に、一家に一鍋必需品になると思います。迷っている方は絶対手に入れたほうがイイですよ。
さてサラーム通信6月14日号はこれで終了です。今週は水曜夜は和光大学ぱいでいあの講義、木曜は渋谷エルスールに店番、その後はクラブクアトロでフランスのジプシーパンクバンド、La Caravane Passeを観に行きます。
そんなわけでこれから梅雨ですが、皆様楽しくお過ごし下さいませ。